各年のきろく

  • 2024年度 弓指寛治が昭島市立光華小学校にやってきた

    2024年度 イメージ

    場所:昭島市立光華小学校 
    アーティスト:弓指寛治

    昭島地域を成り立たせてきた湧水などに代表される地理的特性が宅地開発などにより姿を消したり、見えにくくなり、また、工場立地、戦後の集合住宅などの歴史も新たな開発の中、掴みにくくなっています。昭島市の社会的な特性は、現代史を考える上でも重要な位置にあります。見えにくいこれらの「遺構」を、アーティストならではの方法で、子どもたちとの出会いを介しながら明らかにします。

    弓指寛治(ゆみさしかんじ)
    1986年三重県伊勢市生まれ。名古屋学芸大学⼤学院修了後、学生時代の友人と名古屋で映像制作会社を起業。2013年に代表取締役を辞任し上京、作家活動を開始。 同年の秋に母が自死してしまい、これまでの人生観や生活が一変してしまう程の大きな失望を経験する。 この出来事をきっかけに死者への鎮魂や、亡き者への視点を変容させる絵画作品の制作を手掛け始める。

  • 2023年 五十嵐靖晃が奥多摩町立氷川小学校にやってきた

    2023年度 イメージ
    撮影:高橋マナミ

    場所:奥多摩町立氷川小学校
    アーティスト:五十嵐靖晃

    山間のまちに海育ちのアーティストがやってきた。まず仲良くなったのはまちや学校をよく知る主事さん。川を挟んで「落っこってきそう」な両側に聳える山を見上げつつ、図工室に通いながら、アーティストが感じる山のまちを表そうとする。
    子どもたちと多摩川に降りて石を拾い洗い、並べる。最後は糸で吊って稜線が現れた。天井から吊り下げられた石は、生まれ育った子どもたちには見慣れた山の風景を新しい気づきに変えていく。
    作品は2024年度も展示され、作品にインスパイアされた図工の授業が展開されている。

    五十嵐靖晃(いがらしやすあき)
    https://igayasu.com/
    1978年千葉県生まれ。2005年東京藝術大学大学院修士課程修了。人々との協働を通じて、その土地の暮らしと自然とを美しく接続させ、景色をつくり変えるような表現活動を各地で展開。美術はこの時代、多様な人々をつなげるものとしてあると考える。2005年にヨットで日本からミクロネシアまで約4000㎞を航海した経験から“海からの視座”を活動の根底としている。

    » 奥多摩での日々のきろく